2026.07.06
「相続対策」と聞くと、多くの方が「相続税をいかに安くするか」を思い浮かべるのではないでしょうか。
もちろん、相続税を軽減することは大切です。しかし、本当に大切なのは、それだけではありません。
私は、相続対策には次の3つの柱があると考えています。
① 財産を円満に引き継ぐ「争族対策」
相続で最も避けたいのは、ご家族が財産を巡って争ってしまうことです。
相続税がかからないご家庭でも、遺産分割をめぐるトラブルは少なくありません。
遺言書の作成や、財産の整理、ご家族で事前に話し合う機会を持つことは、円満な相続につながります。
「うちは仲が良いから大丈夫」。相続前にはよく聞く言葉です。
しかし、相続が始まると、それまで仲の良かった兄弟姉妹が口をきかなくなってしまうこともあります。
相続は、ご家族の関係を変えてしまうほど大きな出来事なのです。
② 相続税を納められるようにする「納税対策」
相続税は、原則として現金で納付します。
財産の多くが不動産の場合、「相続税はかかるのに、納税する現金が足りない」というケースもあります。
その結果、急いで不動産を売却せざるを得なくなったり、希望どおりの価格で売れなかったりすることもあります。
生命保険の活用や現預金の確保など、納税資金を準備しておくことも重要な相続対策です。
③ 相続税を適正に抑える「節税対策」
相続税には、さまざまな特例や制度があります。
例えば、
◆ 生前贈与の活用
◆ 配偶者の税額軽減
◆ 小規模宅地等の特例
◆ 不動産の活用
など、ご家庭の状況によって活用できる制度は異なります。
ただし、「節税だけ」を目的に対策を進めると、かえって納税資金が不足したり、ご家族間のトラブルにつながったりすることもあります。
だからこそ、節税だけでなく、争族対策や納税対策も含めてバランスよく考えることが大切です。
相続対策は、元気なうちに始めることが何より大切です
将来のことをご家族で話し合うのは、決して簡単なことではありません。
「まだ元気だから」「今は考えなくても大丈夫」と感じる方も多いでしょう。
しかし、相続が始まると、ご家族はさまざまな手続きを短期間で進めることになります。
葬儀や各種名義変更に加え、相続放棄は原則3か月以内、相続税の申告・納付は10か月以内といった期限があります。
本来であれば故人との思い出を振り返る時間を大切にしたい時期ですが、現実には多くの手続きや期限への対応に追われてしまいます。
だからこそ、元気なうちに少しずつ準備を進めておくことが、ご家族への思いやりにつながると考えます。
早めに準備をしておくことで、ご自身にもご家族にも安心を残すことができるのではないでしょうか。
「うちの場合はどうなんだろう?」と思ったら、まずはお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。


